Cazperのつれづれ日記: ジャンクボンド(債)に対する一考

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2006年6月22日

panda01.gif ジャンクボンド(債)に対する一考

ハイイールド商品(高利回り商品)の中の一つに、ジャンク債があります。

ジャンク債とは以下のように説明されています。

格付け機関による格付けが、投資の資格に満たない社債のこと。当然、その企業は財務内容が悪いなど、欠点が多い。または、格付けが無く債務不履行リスクの高い債券のこと。信用力が低く、そのためにリスクも高いのだが利回りが高いため、ハイイールド債とも呼ばれている。 金融基礎用語集

ジャンク債は「倒産のリスクも高いけどその分利回りが高い」ので、高利回りや高配当が欲しい人にとっては大変魅力的な商品だったりします。

さて、ジャンク債といっても、2種類あると思います。
①企業信用度があるうちに債権を発行し、その後信用度が下がった結果としてジャンク債となった。
②企業信用度が低いが、資金が必要だったのでジャンク債を発行した。

この2種類の債権は、利回りという点だけでみれば同じジャンク債でしょう。しかし、似ているようで実は異なるのではないでしょうか?

①の場合は、信用度があるうちに企業にとっては低い利子で融資を受けたわけです。そのため、信用失墜によってジャンク債扱いされて債券価格が下がったとしても、企業が支払う利子は低いわけです。つまり、発行された債券をジャンク債扱いしているのは、あくまでも市場です。

②の場合は、信用度がない企業が融資額に対して高い利子を払っても資金を調達したわけです。そのため、企業が支払う利子は高くつきます。つまり、市場だけではなく発行企業も発行された債券をジャンク債扱いしているわけです。


簡単な例を示しましょう。①の場合は、会社員が固定年利4%の住宅ローンを借りていたのだけど、ある年にボーナスが激減したことによって支払い不履行の可能性が出てきている状態を示します。②の場合は、娯楽好きの会社員が遊びすぎて預貯金も無くなり、しょうがないので固定金利18%の消費者金融からお金を借りている状態を示します。

効率的市場仮説が正しければ、市場は常に正しい判断をしますので①であれ②であれ違いは生じません。ある瞬間に、高リスクになってるからこそ高リターンになるわけですから…。

しかし残念ながら、市場というのは常に正しい判断をするとは限りません。

したがって、①の債権のように"結果としてジャンク債扱いされる債権"は、もしかしたら優良債権である可能性を秘めているのにも関わらず、格付け会社の判断一つで"市場での債券価格"が変動してしまうのです。格付けが下がったとしても、企業サイドからみれば新たに債権を発行しない(+融資を受けない)限りは業績には影響がありません。

というわけで、ジャンク債を購入する際にも、格付け会社による「トリプルBだトリプルCだ」といった判断に惑わされずに、自分で債権の価値を判断することが重要だったりします。そして、債券市場での価格が低いだけならば買いあがれば良いだけなんですよね~


P.S.
ジャンク債支持派の意見としては、「ジャンク債を発行する企業は、将来にわたって高い金利を払わなければならず、その分慎重に資金を活用するようになる。企業にとっても有益だし、債権者にとっても有益である」との事です。この考えが蔓延すると債権バブルが生じます…そして、株式より安全だと思ってジャンクボンドに資金を投げていた人が泣く羽目に陥るんですね。

投稿者 cazper : 2006年6月22日 07:22 | b_entry.gif
     

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