Cazperのつれづれ日記: 供給過剰時代の超デフレ戦略

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2016年6月24日

panda01.gif 供給過剰時代の超デフレ戦略

2012年2月26日(日)の邱永漢氏のブログにて「工業の豊作貧乏を考慮に入れる必要が」と書かれて久しいのですが、日本の中に居ても電子・電機業界ではいよいよ色々な分野でその影響を感じることが出来るようになりました。

中国国内に限って言えば、鉄鋼・繊維といった古い産業が先に飽和していき世界にデフレを撒き散らしたのですが、今では電子・電気産業でも中国国内マーケットが飽和をしてきた状態となり、格安スマートフォンを武器に成長してきた小米もインドなど他の国へ拡販しないといけない自体となっております。

第2次産業に限って言えば、古い産業は圧倒的に供給が過剰になり、新しい産業も直ぐに新規参入が相次いで製品がコモディティ化し投資回収が終わる前に過当競争が始まる状態になってしまっております。更にネットショッピングや価格比較サイトが発達したことにより、製品の実売価格を知ることが用意になり、性能比較も用意だし、なによりも消費者は一番安い価格をつけた所から購入することが出来るような環境になりました。

「供給過剰」・「比較的早い段階での製品のコモディティ化」・「最安値での購入のしやすさ」のために、商品・サービスを享受する側にとっては嬉しい情況が来た反面、商品・サービスを提供する側には厳しい世の中に成ってきております。

中国メーカの多くは、この状況で生き残るために、最新鋭の機械の導入よりは、コストパフォーマンスの良い機械を中古だろうが新品だろうが買い揃え、設備投資も投資計画に則って揃えるというよりは、受注ベースで強引に整えるという事をやり、無駄が出ない投資をしてきました。また、圧倒的に工場を拡張し、生産量を上げてコストを下げるという前近代的な方法により、マーケットシェアを取ってきました。(そして、マーケットシェアを取ったにも関わらず、利益率の低さから倒産した会社もチラホラと有りました)

このようなマーケット情況にて利益を確保していくためには、そもそも中国系・韓国系が得意とする低付加価値の組立、モジュール生産に手を出さないことが必須になります。この分野に手を出しても良いのですが、従来の日本企業のようなやり方では太刀打ちができません。(中には日系企業でも低付加価値商品を圧倒的な生産をすることで大きな利益を作っている企業が無い事は無いのですが、この手の企業は日系企業の中でも少し特異な感じがします。)

一方で、コモディティ化された商品マーケットでも、マスマーケットを狙わず敢えて値段を高くしてニッチな層をターゲットにすれば高い利益を実現させることは出来そうです。バルミューダのオーブンやダイソンの掃除機が良い例です。ちょっとした使い勝手やちょっとした技術により差別化されている一方で、マーケットが大きくないので、新規参入する企業が来にくいのです。

農業の豊作貧乏と同じで、工業の豊作貧乏が起きてきているので、他の人たちが大規模にやらない物を狙って作って高価格で売るのが供給過剰時代に生き残る術となるような気がします。

投稿者 cazper : 2016年6月24日 20:12 | b_entry.gif
     

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