Cazperのつれづれ日記: バフェット銘柄とスループットの関係

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2007年3月25日

panda01.gif バフェット銘柄とスループットの関係

バフェットが特に重視している事とは、企業が売上高利益率や在庫回転率を高めることによって利益を上げることです。(p.45)

麗しのバフェット銘柄
 これについてレモネードスタンドを例に取って説明しよう。例えば、一杯二ドルの経費をかけたレモネードを三ドルで売ったときの差額が売上高利益率あり、これが大きいほど利益は増大する。しかし、一杯のレモネードを一ドルで販売するとすれば、同じ利益を上げるには多くの在庫を用意していっそう多くのレモネードを売らなければならない。例えば、砂漠の通行人10人に10杯のレモネードを販売したとすれば、その利益は10ドルである。もっと多くの利益を上げるには利益率を高めるか、在庫回転率を向上させる必要がある。もしも広大な砂漠にレモネード店が一軒しかないとすれば、その独占的な地位を利用して高い値段で売ることができる。またそれほど高価な売値をつけなくても、多くのレモネードを売れば大きな利益を上げられる。(p.45)
売上高利益率とは、売上高に対する利益の比率であり、企業が提供する商品またはサービスの競争力と販売活動・財務活動を含めた、企業の総合的な収益力を測る指標でもあります(Wikipedia)。
●売上高利益率 = (各種)利益/売上高

一方、製品や商品が在庫として眠っていないかをチェックする指標であり、次の式で与えられます。
● 商品回転率(回)= 売上高(売上原価)÷ 平均在庫高

これらの式を見るとバフェットが理想とする企業であるためには、売上高の伸び率に対して利益の伸び率が高くし、売上高が伸びたとしても在庫(仕掛り・流通在庫等)が増えないようにしなければなりません。そのために必要となるのがバイアブル・ビジョンの展開に整合する新しいフレームワークとなります。そのために必要なパラメータは「スループット」「投資」「業務費用」の3つとなります。

バイアブル・ビジョン (pp.86-87)

・スループット(T)
・投資(I)
・業務費用(OE)

 スループット(T)は、ある組織が、その組織の目標をなんらかの単位で表現したとき、それを単位時間あたり、どれくらい生成しているかを示すレートです。営利を目的とする会社の場合は、その単位は金額です。スループットは、ある期間の中で、顧客から受け取った売上げから、販売した製品やサービスのために、外部に支払った原材料費と真の変動費を差し引いて計算されます。したがって、生成されたスループットは、原材料費と真の変動費を支払ったあとに、会社の銀行口座に残っているお金です。

 スループットを生成するために、会社は、建物、機械設備、コンピュータシステムなどの資本という形で、また、原材料、仕掛品、最終製品の在庫という形で「投資( I )」を行います。

 会社は、毎月、上で定義した投資をスループットに変えるために、お金を支出しますが、このお金を業務費用(OE)と呼びます。このお金は、給料、減価償却費、物件費、光熱費、電気などの動力費、地代などへの支出を、すべて含みます。

これらの三つのパラメータを使うと、純利益とROI(投下資本利益率)は、下記のように表現されます。

・純利益 = スループット ー 業務費用 [NP = T- OE]
・ROI = 純利益/投資 [ROI = (T - OE)/I ]

商品回転率を上げるための一つの手法はスループットを上げる事です。スループットを上げれば純利益が向上します。しかし、スループットの向上に伴い業務費用が高くなってしまっては純利益が減ってしまい、売上高利益率も下がってしまいます。そのためスループット向上に伴う業務費用の増加は防がなければなりません。

もう一つの方法は、在庫高を減少させる事です。在庫というのはバイアブル・ビジョンでいうと「投資(I)」の項になります。在庫を減らすと投下資本利益率(ROI)が高くなります。しかし、「投資(I)」はスループットを生み出すのに必要な項目ですから、スループットが減ってしまう程に「投資(I)」を減らさないように注意しなければなりません。

これを踏まえると、バフェットが好む企業というのは、バイアブル・ビジョン上では事業を維持するための毎年の投資が小さく、スループットが大きな企業という事になります。


■関連する書籍
ザ・ゴール ザ・ゴール(2)


P.S.
毎年の研究費を莫大に費やしているにも関わらず、研究が企業のスループットの向上に貢献していない研究開発型企業を多々見かけますが、そんな企業はバリュー投資の対象にはならないという事になります。(研究は大切ですが、多くの研究者の発想はビジネスとはかけ離れてますから…彼らに主導権を握らせるのは疑問だったりします。1研究が1事業になるなんていう発想は時代遅れですし・・・。)

投稿者 cazper : 2007年3月25日 12:52 | b_entry.gif
     

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