Cazperのつれづれ日記: デフレのちハイパーインフレ

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2012年6月 9日

panda01.gif デフレのちハイパーインフレ

[曇@深セン]
一昨日から深センに来ております。上海に戻った後、再来週にはまた深センに戻ってくるわけですが...。来週からは北京、成都、深センと1週間半掛けて回ってくる予定です。

最近読み進めているのが↓です。
ハイパーインフレの悪夢
ドイツで20世紀前半に起きた出来事が書いてあります。当時は戦争があり賠償金による負担により、経済の悪化し、デフレが進行。それに対処していたらハイパーインフレへと繋がってしまったという背景が描いてあります。そして、今の世の中を見れば、戦争による賠償金という部分以外は100年前にドイツで生じたことと同じように世の中が動いているように見えてきます。

「戦争による賠償金負担」の部分は、現代に置き換えれば、「お金を持つ国が持たない国に大量に貸し付け、返せなくなっても搾り取ろうとしている」こと変わらないかと思います。

 ラーテナウはドイツに失業者がいない理由として、100万人が賠償の支払いのために働き、100万人が外国から食料を買うために工場で働き、また別の100万人が8時間労働制の導入による生産能力の減少分を補っていることをあげた。マルクの変動については、国会の場で、次のような連鎖が起こっていることを遠まわしな言い方で長々と説明した。それは貿易不均衡のせいでドイツの通過が必然的に外国に売られ、その結果、マルクの原価がもたらされるという連鎖だった。さらにはそこから為替相場の下落と住宅価格の上昇が引き起こされ、材料費や人件費が増大し、最後には国家予算に新たなほころびが生じるという連鎖が続くと説明された。現在続いている負のスパイラルには、紙幣の印刷はいっさい影響していないと、ラーテナウは明言した。賠償の支払いによって発生した貿易不均衡が国難の主な原因だと考えたラーテナウには、現実が見えていなかった。過剰雇用や、企業への法外な補助金や、贅沢品の輸入と製造や、きわめて粗悪な徴税精度などのために、紙幣がむだに印刷され、それによって収入をはるかに上回る生活が営まれているという国の現実がわかっていなかった。
 しかし有力な産業資本家の多くは、為替相場の継続的な下落によってのみ、ドイツは中立的な市場で競争力を貯めてるという乱暴な考えを捨てなかった。目先の利益さえ得られればいいという姿勢だった。産業資本家も、政治家も、銀行もーー情けないぐらいわずかな例外を除きーーインフレとマルク原価との直接的な結びつきに気づいていなかった。それでも現実には、紙幣の大量発行にともなって、マルクは急落を続けていた。政治家たちの最大の関心事は、社会不安の問題だった。通貨が少しでも不足すれば、たちまち社会不安が起こると政治家たちは考えた。継続的なインフレのせいで生じている明らかに危険な状況は、見えていないか、無視していた。(pp.101-102)
ドイツでは、マルク安を起こすと、輸出業である工業株が活況呈し、そこに投資をしていた人がリッチになり。それ以外の人は輸入品の高騰で貧しくなるだけではなく食料調達には困るという極度の貧富の差が生まれるようです。また、国は税金を色々な名目を付けて取ったようです。

現代を見ると、不況は1国だけで起きているのではなく世界的に起きておりまして、当時起きたことが完全に同じように起きるとは思えないですが、大体の道筋は同じような形になるのではないでしょうか?

今後の世界を占う上でもこの本は読んでおいて悪くないでしょうね。

投稿者 cazper : 2012年6月 9日 13:29 | b_entry.gif
     

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