« "ふ"っキレたー | メイン | 過去の成功を捨てる必要性 »
2005年7月30日
マネジメントバイアウト(MBO)ってズルく無い?
ワールドがMBO(マネジメントバイアウト)をするようですね。
7月25日日経夕刊によると、「MBOで実務に精通した経営陣が株主になった方が企業価値を高められると判断した」と書いてあります。これをもっと簡潔に言えば「経営陣以外の株主は邪魔」と言うことです。
ここで私が疑問に思うのは、MBOでの提示価格1株4700円は妥当な額なのでしょうか? 4700円といえば純資産倍率(連結ベース)で1.63倍です。
4700円の提示価格に対して現ワールドの経営陣は賛同の意を表明しています。
それではMBOが無かったとして、ワールドに対して4700円で敵対的TOBをしかけるアパレル系の会社があったら現経営陣は賛成するでしょうか?
たぶん、反対するでしょう。
そして、反対の理由として「TOBの提示価格が安過ぎる」と言うでしょう。なにせ、株主資本利益率(ROE)7.16%の会社がPBR1.63で買収されようとしているのですよ。現在のROEを保つと仮定した場合、PBRが1倍になるのは7年です。そして、ワールドはキャッシュフローが良好なのです。
現経営陣が私欲でMBOに賛同しているかどうかを知りたいのであるならば、誰かがMBOで提示されている1株4700円を上回る価格でTOBをしかければ良いのです。
その時に、MBOしかけた側が提示価格を引き上げたとするならば、4700円という価格に賛同した現経営陣は既存株主の利益ではなくて自分達の保身を第一に考えて行動している事が明らかになりますし。
誰かTOB仕掛けないかなぁ(笑
そもそも、MBOの本質を良く考えると、「株主から経営を依頼された経営陣が逆に株主を選別する行為」なんですね。
MBOを軍事国家で考えると、国家総統が軍統制を任せた将軍によってクーデターを起こされたような感じに見えてしまいます。もちろん、総統が国民に嫌われていたらクーデターを起こした将軍は国民に心から感謝されるわけです。しかし、国民の支持が高い総統がクーデターをおこされれば、その将軍は国民から支持されないわけです。
いやぁ、ワールドは昨年だったかその前だったかの年初来安値の時に目を付けていただけになぁ…。経営的に優れていて市場においてバリューのある株式というのは、必ず何かが起きますね。
投稿者 cazper : 2005年7月30日 00:51
|
Tweet
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.cazoo.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/488
コメント
子会社の上場廃止というのも、似たような倫理的な問題をはらむような気がします。現実を見ていると、株式制度は利用者がありとあらゆる悪意を持って利用してくる、との考えの元で設計した方が良いような気すらしますね。
投稿者 Uジロー : 2005年7月30日 14:47
資本主義に限らないのでしょうけど、世の中ってある程度人々の性善説でルールが作られてるんですよね。
だから、ダークサイドはあこぎな事をして儲ける事ができちゃうわけですが・・・
ダークサイドがはびこると世の中は崩壊しますし。
今週号のビジネス誌読んでいたら、ワールド自体は巨額の設備投資をしたいけど、今の時代株主にはそういう手法が嫌われるからMBOしたというのが実務上での本音だそうです。
実務以外の本音は当事者以外は誰もわからないですが・・・。
投稿者 Cazper : 2005年8月 2日 09:08