Cazperのつれづれ日記: 川上産業と川下産業と需給の関係

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2005年11月 4日

panda01.gif 川上産業と川下産業と需給の関係

川上産業とは、材料、素材等の産業用資材を生産し供給する産業を意味し、川下産業とは、それらを利用して生産する主に製品、消費財メーカー、組み立て加工(自動車産業も含む)等の産業を総称したものです。(引用元)

ここでは、(経済全体の)需給状況と川上産業・川下産業の関係を考えてみようと思います。

高度経済成長期のように消費者の需要が急激に伸びる時期は、川上産業も川下産業も利益を出しやすくなります。ただし、リスクとチャンスの関係でみると川上産業の方が有利です。というのも、需要が急激に伸びている時期というのは、消費者は自分に必要な製品を次々に揃えていきます。そうなると、川下産業は、消費者動向に合わせて製品を次々開発して行くことになるのですが、消費者動向を完璧に捉える事はできないので、不良在庫を抱えて(含み)損失を出しながら成長していく事になります。それに対し川上産業は。個々の消費量の変動ではなく消費全体の傾向に影響を受けますし、素材の在庫は不良にならないので、滑らかに成長する事ができます。


需要が安定して来ると、それに応じて供給力が安定して来るわけですが、需給の関係が安定的になってくると材料そのものの価値の差別化をやりにくい川上産業は儲けにくくなって来ます。一方で川下産業は商品に差別化を施すことが出来るので川上産業よりも状況は悪く有りません。

ウォーレンバフェット氏は以下のように述べています。

バフェット投資の真髄

企業の長期的な見通しを完全に理解するには、まず、その事業がフランチャイズか、それともコモディティかを見極めることが必要である。
逆に、コモディティの事業では、競合先の製品との差別化はまずできない。かつてのコモディティの代表とされていたのは、石油、ガス、化粧品、麦、銅、木材、オレンジジュースなどである。今日のコモディティには、コンピュータ、自動車、航空サービス、銀行、保険なども入ると考えられるようになっている。巨額の広告費を使っても、製品の差別化は難しい。
通常、コモディティの事業は収益性が低く、「収益悪化の最有力候補」である。基本的に製品は他社のものと違いはなく、価格でしか競争ができない。その結果、収益性は著しく損なわれることになる。コモディティを利益のあがる事業にするための最も確実な方法は、低コスト化である。それ以外には、供給不足のときでないと収益を生まない。しかし、そのような供給不足を予測するのは極めて難しい。コモディティ企業の長期的な収益性を判断する鍵は、需給逼迫期と供給過常期との期間の比率である、とバフェットは書いている。(p.98)

このような事を言っているバフェット氏は、2000年以前は消費財を作る企業に投資を主に行っていたのに、今は中国のペトロチャイナに投資を行い、保険業へも投資をしようとしていると言った噂が出てきているんですよね…。

投資するならば、需要全体が増える見込が有るときは川上産業へ投資を行い、需要が一定になる見込があるならば、フランチャイズ性のある川下産業へ投資を行うべきなのではないでしょうか。

投稿者 cazper : 2005年11月 4日 19:50 | b_entry.gif
     

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