Cazperのつれづれ日記: 需要のピークに供給を合わせない

« まずは、財務諸表から | メイン | LD騒動は結構根深いぽいね »

2006年2月 2日

panda01.gif 需要のピークに供給を合わせない

何度も過去に痛い目にあっているにもかかわらず、需要のピークに供給力を合わせようと皆がします。

現象的にはしょうがないのです。何故ならば、需要が急激に伸びているときに、供給力を上げないと「機会損失」が生じたと責められてしまうからです。

しかし、「機会損失」を生じさせないように、需要の伸びを見越して供給力を上げていくと、需要がピークを越えた辺りで、在庫を抱える羽目になります。

機会損失と在庫による損失…どちらが質の悪い損失になるのでしょうかね。

私としては、在庫だと思うんですね。機会損失の場合には、需要が増えている時期により多くのキャッシュを呼び込めないだけの状態で、需要のピークが過ぎても身軽な状態を保ちつづけることができます。一方、在庫を抱えた場合は、その分のキャッシュが凍結されるので、バランスシートが無駄に膨れ上がり、長い時間に渡ってジワジワと足元が蝕まれていきます。

人間が賢ければ、需要が減ることを見越して生産規模の縮小を行うのですが…大概の場合、需要のピークで獲られた利益は蓄えられる事無く更なる再投資や配当や高ボーナスで外部に流してしまいます…そして、需要が落ち込んだときには十分な蓄えがない事の方が多いです。

最近は生産拠点がグローバル化したり自由貿易が拡大しているために、BRICs等の発展国の需要がピークを過ぎて減退したときに、その国だけではなくて世界規模で供給の玉突きが起こりそうですね。

昨年初めて粗鋼生産三億トンを突破して鉄鋼超大国の道をひた走る中国。その高成長の足元で、世界第二位の鉄鋼大国・日本の生産量に匹敵する約一億二千万トンもの過剰生産能力の問題が表面化した。中国当局は今年から、乱立する地方の中小高炉を軒並み廃業に追い込む決意だが、余波は中国国内だけでなく世界に及ぶことが避けられず、関係者はかたずをのんで見守っている。(樋口教行)

 ただ、生産過剰問題の解決は容易ではない。三村鉄連会長は「スムーズな解決策がないところに大きな問題がある」と頭を痛めている。中国メーカーの安値鋼材が昨年からアジア市場に流出し、市況に影響が出ている。高級鋼材の需要が多い日本にはいまのところ影響は少ないが、韓国に中国製品が浸透し、玉突きで韓国製品が日本に入り始めるなど、中国の過剰生産問題は世界経済をじわじわと侵食し始めた。
産経新聞) - 1月31日

投稿者 cazper : 2006年2月 2日 12:51 | b_entry.gif
     

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.cazoo.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/809

コメント