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2006年9月26日
全体が部分を作り、部分が全体を作る
以前から、このブログでも「場を持ち上げる重要性」や「朱に交われば赤くなる、と同時に、個が全体に対しても影響する事」を書いてきたのですが、今読んでいる本にまさしくこの事が書いてあったので紹介しておきます。
本書「出現する未来」で取り上げることはすべて、全体の性質を理解し、部分と全体がどう関係しているかを理解する事から始まる。われわれは、一般的な思考法によって欺かれている。一般的な思考法では、車がタイヤとシャーシーと動力系などからできているように、全体は多くの部分から成ると考える。この考え方では、全体は部品を集めてつくられ、うまく機能するかどうかは部品次第で決まる。部品が壊れれば、修理するか取り替えなければならない。機械については、極論理的な考え方である。だが、生命体にはあてはまらない。 機械と違って、肉体や樹木などの生命体は自己組織化する。部分を集めたものではなく、その構成要素とともにたえず成長し、変化している。二〇〇年程前、ドイツの作家で科学者でもあるゲーテは、この点を根拠に、全体と部分についての考え方を大きく変える必要があると主張した。 ゲーテはこう考えていた。全体はダイナミックで生きていて、たえず「具体的な現象」の形になって現れるものである。これに対して部分は、全体の構成要素であるだけでなく、全体を表象するものである。全体がたえず部分に現れることで、部分は全体を具現化したものとして存在している。 (中略) 発明家で思想家であったバックミンスター・フラーにとっては、この「パターン統合」が全体であり、ひとりひとりの手は、この全体が具現化されたものだ。生物学者のルパート・シェルドレイクは、このパターンを形態形成場と呼び、こう語る。「複雑さの如何にかかわらず、あらゆる自己組織化システムには全体性があり、それを決めるのがそのシステムに特徴的な形態形成場である」。さらに、生命体の形態形成場は環境に広がり、ふたつを結びつけるという。(pp.18-20) |
量子力学的側面からみても、観察する事が被観察体に影響を与えるわけでして、そんな世界が積み重なって出来た世界も同じようなインタラクションがあってしかりなわけです。
ちなみに、まだ最初の部分の読みかけなのですが、ノーベル物理学賞者であるロバート・B・ラフリンの「物理学の未来」も同様に単純な存在が集まることで新たな自然法則を生み出すとする創発主義について語っており(自然科学・社会科学全ての)組織に対する考えが深まります。
物理学の未来
どちらもお勧めの本です。読んでみると良いかももも
P.S.
こういう深い部分を理解していない人が多いような気がしますね。あらゆる現象に対する深い理解をしようとしないから、小手先の対処しか出来てないし。
あ・・・ここで何度も書いてますが、世の中で叫ばれているニート対策なんてのは典型例ですね。
投稿者 cazper : 2006年9月26日 06:51
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