Cazperのつれづれ日記: もう一つの2007年問題【中小企業編】

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2007年1月23日

panda01.gif もう一つの2007年問題【中小企業編】

2007年問題と言えば、団塊の世代の中で最も多い1947年生まれの労働者たちが、2007年に60歳を迎え、定年退職することにより、企業活動に大きなダメージを与えるという問題をさします。(引用元)

定年問題は退職するサラリーマンにも大変なのですが、雇用する側の企業も労働力・ノウハウの損失という面で深刻だったりします。

しかし、何気にもっと深刻なのは中小企業の社長兼オーナーだったりするのではないでしょうか? 邱氏の本に書いてあるのですが、単に後継者不足の問題が発生するのではなく、相続税にからんだ資金繰りの問題も発生してしまうようです。

不動産が一番」邱永漢著
 地方都市で資本金一億円の会社は、かなり大きな会社であろう。そういう会社で社長が死んで世代交代が起こったとき、相続税が俄然問題になってくる。なまじ借金経営を嫌い、無借金で経営をしていたりすると、一株あたりの含みが額面の20倍、30倍といった評価になる。20倍としても、社長の持ち株は14億円になり、配偶者が生きておれば、半分は免税で奥さんの手に渡るが、うっかり奥さんに先立たれて子供しかいないということになると、最高75%の税率で税金が掛かってくる。上場企業なら社長の持ち株を関係会社か取引銀行に引き取ってもらえばよいが、中堅以下の同族会社では経営権に関わることだから、それもできない。このことがいま日本全国の事業家たちの悩みのタネになっているのである。(p.177)
つまり、下手に息子に引き継がせたところで、親父が亡くなった際に相続税の問題が絡んでオーナーシップを手放さなければならなくなる事態も発生するのです。そのような問題が発生するのであれば、下手に息子に相続するよりも事業を続けてくれる人に売却したいと考える人が現れてもおかしくありません。

当然、事業会社やM&Aを手がける会社がこのチャンスを見逃すはずは無く、今後は中小企業が絡んだM&Aが増えていくでしょう。

 廃業の瀬戸際にある中小企業を、銀行などの仲介で別の企業にM&A(企業合併・買収)してもらう取り組みが広がっている。高度成長期に創業した中小企業の経営者が高齢になり、後継者不足で廃業を余儀なくされる中小企業は年間約7万社にのぼる。M&Aを利用すれば、外部の人材を後継者に登用できる利点がある。ただ、「会社を売るのは恥」と考える中小企業トップもまだ多いという。

 社員約60人、資本金3500万円の都内のある中小製薬会社は05年春、大手化学メーカーに買収された。ヒット商品も抱えて経営は健全だったが、80歳を超えた創業経営者の後継が見つからず、存続の危機に立たされたからだ。(asahi.com 2007年1月14日(日))


P.S.
2007年問題と書いたけど、中小企業のオーナーは定年退職があるわけではないので、中小企業のM&Aが活発になるのは2007年から5年~10年のタイムラグがあるでしょうね。

投稿者 cazper : 2007年1月23日 01:18 | b_entry.gif
     

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