Cazperのつれづれ日記: 「日本の携帯を高くしている真犯人は」に対する反論

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2008年2月 7日

panda01.gif 「日本の携帯を高くしている真犯人は」に対する反論

日本の携帯を高くしている真犯人はソフトバンクであると主張するサイトがあったので覗いてみました。

「コスト」の中でも、特に大きく占めるのが、実は「アクセスチャージ」だと言うことをご存じでしょうか。

A社の加入者がB社の加入者へ電話をすると、この際、A社はB社に対して「アクセスチャージ」を支払わなければなりません。そしてこのアクセスチャージは B社が一方的に決めることができます。実例を出しますと、ドコモを使っている人がソフトバンクを使っている人に電話をすると、ソフトバンクがその通話時間に応じて一方的にアクセスチャージをドコモに要求することができるのです。そして、ドコモは、それを「コスト」として通話料に上乗せし、ドコモ利用者から請求することになります。

この場合、ドコモがどのような企業努力をしても、このコストは下げられません。一方、ソフトバンクの利用者には一切負担をかけないため、ソフトバンクにとって値下げする必要がありません。つまり、高くしようと思えばいくらでも高くできるのです。これは、ある種「事業者の良心の問題」です。

そして、次のような各社のアクセスチャージの料金表を示して、一番高いアクセスチャージがソフトバンクだからソフトバンクこそが携帯料金を引き上げていると断言しておりました。
(円/分)


本当にそうでしょうか?


もし、ドコモAUソフトバンクの3社の市場占有率が同じであれば、この主張は正しいでしょう。しかし、市場占有率が各社で異なる場合にはアクセスチャージの高い低いだけで、携帯電話の料金を引き上げている悪者がソフトバンクであると断言は出来ないと思います。


話を単純にするために、携帯電話市場に2社しか参入していないと仮定します。

もし、両社(A社、B社)の市場占有率が50%だとしたら、A社の携帯電話を持っている人からB社の携帯電話に掛ける確率はおおよそ50%になります。逆にB社の携帯電話を持つ人からA社の携帯電話に掛ける確率も50%になります。したがって、片方の企業がアクセスチャージを高く設定していたとしたら、その企業は暴利をむさぼっている事になります。

では、A社の市場占有率が10%、B社の市場占有率が90%だとしたらどうでしょうか?

A社の携帯電話を持っている人からB社の携帯電話に掛ける確率はおおよそ90%になります。逆にB社の携帯電話を持つ人からA社の携帯電話に掛ける確率は10%になります。したがって、市場占有率の小さなA社がB社と同じ値段のアクセスチャージにしてしまうと、A社はB社に多くのお金を支払わなければならなくなります。

つまり、各社のアクセスチャージを横並びの値段にしてしまうと、市場占有率の小さな携帯会社ほどジリ貧になり易いのです。


会社運営費には固定費等があるので市場シェアを完全に反比例する形で各社のアクセスチャージが決定されるわけではないでしょうが、少なくとも市場シェアの小さいキャリアーはアクセスチャージを高く設定しないと経営が成り立たないのは明らかです。したがって、「日本の携帯を高くしている真犯人は」のサイトで指摘されているようにアクセスチャージが一番高いのはソフトバンクだから、ソフトバンクこそが日本の携帯料金を高くしている張本人であると断言するには早すぎるのではないでしょうか?


P.S.1
アクセスチャージだけで話を考えると、同じ会社の携帯に電話を掛ける際の値段が一番高い会社が暴利をむさぼってる事になるんですよね。どこでしょ(笑

P.S.2
私自身はソフトバンクの料金プランに魅力を感じるAUユーザだったりするんですけどねぇ~。日本の携帯電話会社に望むことといえば、SIMロックの解除ですなぁ。

投稿者 cazper : 2008年2月 7日 12:07 | b_entry.gif
     

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