Cazperのつれづれ日記: 「安いもの」ではなく、「安く」という心理

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2008年6月14日

panda01.gif 「安いもの」ではなく、「安く」という心理

[晴]若干風邪気味
ふらふらと夏の旅行計画を立てているのですが…黄山を登ってみようかなぁと思いつつあります。


さて、今日読み終えたのは株式会社バルス(2738)の社長が書いたフランフラン(Francfranc)に関する本です。
フランフランを経営しながら考えたこと
物に溢れる時代では、単に物を製造するだけでは物に付加価値は発生しません。つまり、中間財を製造するメーカーは、海外を視野に入れて売上げを伸ばしたり、海外生産を増やして原価を低減させない限り、厳しい経営をせざるを得なくなってきております。

もちろん、最終製品を作っているメーカーも単に機能を追及するだけでは他のメーカーと代わり映えのしない状況になってきており、価格競争に陥ってしまっている状況が目につきます。そんな中フランフランの経営者である高島氏は、「単なる安さよりも、デザインも含めた品質」だと考えているわけです。

 消費者が求めているのは、「安いもの」ではなく、「安い」という心理なのです。ここでも、消費者との心理合戦が始まります。
 船井総合研究所の本によれば、「その人が想像した価格より3割安い値づけをすると安いと感じる」のだそうです。一目見たとき、「これ、1500円ぐらいかしら?」と思った商品に「1000円」というプライスがついていたら、消費者は迷わず、買ってくださるという事です。(p.63)
どこぞの経営系の読み物でも書いてあったのですが、営業は自分の成績を伸ばすためには売値を安くして売れやすくしたがります。不況時の日経会社情報にも「原価割れ受注が多く、減益」と書かれる企業が目につきました。この状況を野放図にしておくと…会社は資金繰りに窮していくわけですね。(一方で、現場の営業は受注できたという事実で安心していたりします。)

「安いもの」を提供するのではなく、「安く」というお得感を提供する事は大切ですね。


最近では、株主の圧力が強くなってきて利益が出ていない部門を残しておくと経営者責任を追及される可能性が増えてきています。しかし、財務的な利益の追求は長期的に見た場合の会社の利益にならない可能性があると思います。

 15000アイテムの中から、5000アイテムを入れ替えるといいましたが、それはどれでもいいから入れ替えればいいというわけではありません。
 それではどう抽出するか。賞味期限を確認するということが重要なのはいうまでもありません。その他の部分はどうでしょう。経営者、ショップスタッフとしては、売れ行きの悪いものから、きっていこうとするのが当然ではないでしょうか。
 しかし、かならずしも売れ行きだけで、商品の入れ替えを決めてはいけません。
 売れなくても、必要な商品がある。そう考えているからです。

(中略)

 新製品は、いうまでもなく、何よりも鮮度感で、お客様の心を捉えています。
 でも、新製品が果たす役割はそれだけじゃない。これまであった商品に新しい光をあてるという意味もあるのです。
 そして、もっとも、重要なのは、「ほか」の商品。いわゆるフリンジ(モノの周辺という意味から、本流にはならないもの)に当たる商品です。これは、実はあまり売れないものもありますが、売り場から排除してはいけない商品なのです。(pp.76-77)

良く知られている言葉に「2:8の法則」というのがあります。会社の売上げに貢献しているのは2割の人々であるとかとか…。それじゃ、残りの8割の人々は使えないのか?というと、そうでは無いと思うんですね。それじゃ、組織が悪くなるときはどうなっているときかというと…2:8の法則が崩れているときだと思います。例えば、貢献している人が1割になってしまい、9割が無駄な事ばかりやっているとか…。つまりは、バランスが大切だと思うのです。


物余りの時代になるとデザイン等の感性に訴えかける商品が売れるようになります。

 こういう、遊び心あふれる商品の売れ行きをみても、男性より女性のほうがはるかに感性的に熟しているというか、進んでいるのだと感じます。
 エクササイズ商品にしろ、クリスマス限定のコンフォーターケースにしても、ウンウンうなって考えていても飛び出してくる発想ではないのです。普段から、映画を見たり、いろんな雑誌を見て、感性を柔軟に耕しておく。そんなことから、ふっとアイディアがわいたり、1つのアイディアから色んなモノがうまれていったりするものなのです。
 こうした、ちょっと"飛んだ"アイディアを楽しみながら商品化するには、スタッフ自らが日常を楽しむ。人生をエンジョイする。何でもおもしろがる。そんな気持ちを持っていなければなりません。
 そうしたライフスタイルが身につかなければ、こうしたアイディアは、決して出てこない
ものですから。(p.107)
通勤電車に乗っているときに周りの人々の顔を見ていると目が死んでいる人が多くいます。目が死んでいるという事は、その時間をどぶに捨てているわけでして、そんな人々から発想力に富んだ商品・サービスが生まれてくるとは思えません。原丈人さんの本にも書いてありますが、日本のような通勤ラッシュが激しい場所で疲弊してしまった人からは新しい発想は生まれにくいんじゃないんでしょうか?


P.S.
奥州方面で大きな地震が発生しましたね。山一つが大きく削られるのを見ていると、普段私達が目にしている"固体"と思しき物は液体(正確には粉体)なのだなぁと感じます。

投稿者 cazper : 2008年6月14日 23:59 | b_entry.gif
     

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