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2010年5月 8日
「新しい資本主義」を読み終えた
[曇]
午後出かけた途中に読み始め、帰宅後に読み終えたのが↓の原丈人氏の著書です。
新しい資本主義
発行されてから既に1年経ってますが、中々読む機会が無かったのです。(昨年講演会も聴きに行きました。)
投資指標の弊害についてまず述べております。
| 投資する側が重んじる指標の一つにIRR(内部投資収益率)というものがある。これは、投資に対してどれほどのリターンがあったかを年率で表すもので、この指標によれば、同じリターンを得るなら、十年よりも五年、五年よりも一年というようになるべく短期のほうが効率が良いということになる。 一見、もっともな考え方だが、この指標ばかりにとらわれていると、研究開発に多額の資金を投資し、長く時間をかけるリスクを背負うよりも、短期間で儲かる仕事をしたほうがよいということになってしまう。IRRを過度に重視すると、表向きに儲かりそうに見える安直なベンチャーだけが投資の対象になりがちになる。 一方、経営側としても、ROE(株主資本利益率)が重視されるようになる。(後略)(p.15) |
結果である以上、まずはビジネスを総合的に良くすることが経営での目的であり、目的を達成しようとする努力の結果として、良い指標が現れてくるわけです。ところが...MBA張りの学歴で管理職になったような現場を知らない企画者やファイナンス担当者が力を持つと、最初に数字を作り、その数字を達成するためだけに躍起になります。(そして現場からは反感がでたり、歪が生じたりします。)
現場を知らない人が(勝手に)計画を立ててしまえば、設備投資等の費用サイドでのスケジュールは確実に実行されるのですが、現場の状況が無視されているので、収益サイドでの計画は未達になりがちになります。それもそのはずで、お金で何かを買うのは誰にでも出来ますが、お客からお金をもらう方は難しいのです。しかしながら、収益サイドでの未達は現場の動きが悪いからであるという結論に陥りがちになります。
数字で物事を判断するのは正しい姿勢だとは思うのですが、あくまでも数字(指標)というのは結果論に過ぎないことを認識しないといけないと思うのです。
↓にも同感します。
| 自分以外がみなアメリカ人やイスラエル人やフランス人などといった会社を経営していると、いかに彼らが「強い者の論理に合わせ、相手を無理やりにでも改宗させようとする」ような考え方を、その思考のベースにもっているかを痛感することが多い。 あるアメリカのシンクタンクの会合に参加したときにも、「日本が発展するためには、もっとアメリカの仕組みを導入すべきだ。問題は日本の非関税障壁で、なかでもいちばん厄介なのは『日本語』だ。日本人が英語で思考するようになってシンガポールのようになれば、日本はきっと幸せになるだろう」などということを本気で議論しているシーンに居合わせたことがある。(p.111) |
投稿者 cazper : 2010年5月 8日 23:59
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