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2015年3月23日
P2PやP2C理財は将来第二のサブプライム・ローン危機を招きかねない
「中国のP2PレンディングとP2Cレンディング」について先日書いていたのですが、なぜ、中国でここまでP2PやP2Cレンディング(日本で言うソーシャルレンディング)が流行ったのかといえば、政府の指導で銀行から企業への融資額が制限され、企業活動が制限されたからだと言えるでしょう。それでも、企業の資金需要は強く、シャドーバンキングという名前が出てきたように中国では理財(ファンド)が銀行の融資制限を補う形で企業への融資をしてきており、その規模はどんどん大きくなってきているようです。
規模が大きくなるに連れ、本来の銀行業務の範囲である、車購入資金のための融資もP2P理財に侵食されてるし、企業の運転資金に対する資金もP2C理財に侵食されてるし、銀行間取引も理財(ファンド)が係るように成ってきております。もちろん、P2PやP2C理財では、融資する側の個人リスクが高くなるため、ファンドの運営側では融資先から担保をとったり、担保会社を介在させたり、CDS的な保険を保険会社から買う事で、リスクを低減させているようです。(ファンド運営側は元本・利息保証を謳ってたりします。)
当然、日本ではファンド運営において元本・利息保証なんて言えないですし、そもそも、政府としては顧客の損失を防ぐという名目で、銀行業を保護するために、なんやかんやでP2PやP2C融資市場の拡大をさせないようにしそうなものです。
中国に限らないんでしょうけれども、ファンド運営側が元本・利息保証を謳っていたり、色々な仕組みで元本を守ろうとしても、そんな事を100%信じられるか?というと言えないわけです。サブプライム危機のときでさえ、CDSで保険を掛けたから大丈夫だとおもってたら、保険を売った側が倒産して債務不履行の嵐になってたりするわけですから。
さて、以下の案件は、融資先企業が返済できず、更に、担保会社が連帯保証責任を放棄した例です。本来なら、債務を持つ企業が債務不履行になった際に、連帯保証人である担保会社が代わりに債権者に返済をし、その後、債務を持つ企業に対して返済を迫るのが通常なのですが、何故か担保会社は債務の肩代わりを速攻拒否しております。どうせ、担保会社は連帯保証人になる際の手数料だけを貰って、実際に融資先が事故ったら倒産すれば良いとでも考えていたのでしょう。(そういう責任感の無い担保会社は意外と中国には多そうです。特に地方で。)
【紧急通知】关于"电动车配件及电光源企业采购原材料"项目结清及暂停上线河南诺亚项目的通知
上記案件では、幸いにもファンド運営側が担保にとっていた資産(土地)を不動産会社に売却することで資金回収をして、債権者への返済に充てるようです。しかし、担保会社が債務の肩代わりをしないため返済の時期も遅れてしまいます。
P2PやP2C融資においては、元本保証計画という名前に吊られるし、融資する側の個人の方は融資の専門家でも無いので融資先の財務状況なんて一切調べないと思います。そもそも、P2C融資になると、融資先の名前を伏せるので担保会社からの紹介文を信じるしかありません。
ソーシャルレンディングの構図は実際には以下の様な構図になっていて
融資先企業:簡単に借りられるのなら借り入れしたい
担保会社:連帯保証契約をして手数料稼げるなら稼ぎたい(事故ったらトンズラ)
融資する側:担保会社が絡んで元本と利子を保証してるんだから、出来る限り高い利回りが欲しい
担保会社が介在したからといって元本が安全かといえば安全でもないし、担保があるから安全かといえば金融危機が起これば担保価値も同時に下がるので安全とも言えません。これは、まさにサブプライムローン危機が発生した際の構図そのもの。融資する側が貪欲にならず、融資先企業の内部を見る目が無いと、信用の無い人がどんどん金を引っ張っていくようになり、最後は爆弾が大きくなって破裂するようになっていくのでしょうね。
投稿者 cazper : 2015年3月23日 12:22
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